
部分矯正
部分矯正とは、文字通り部分的に矯正治療を行うことです。
部分矯正は
こんな人におすすめ
一般的な矯正治療よりもリーズナブルに、短期間に矯正することが可能な治療法である部分矯正は、このような人にオススメです。
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奥歯は問題ないけれど、
前歯だけ矯正したい方 -
限定的に
軽い不正咬合の方
部分矯正の種類
部分矯正で使われる矯正装置は主に2つあります。それぞれの特徴を踏まえて、自分に合った装置を選ぶことが大切です。
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ブラケット
ブラケット装置を、前歯数本の表面に装着する矯正方法です。歯列の一部が激しく乱れている場合でも、治療が可能です。
歯を並べるスペースが足りない場合は、隣り合う歯の接着面を0.2~0.3mmほど削ってスペースを作ってから矯正治療を始めます。歯の表面にあるエナメル質をほんの少し削るので、歯に大きな影響はありません。
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マウスピース
マウスピースを使う場合、矯正する側の片顎全ての歯にマウスピースをはめます。歯列の軽い乱れ、すきっ歯の前歯といったケースに適応されます。マウスピースは透明で薄いため、周囲に矯正治療していることが分かりにくいです。
ブラケットのように金属で作られていないため、金属アレルギーをお持ちの方でもアレルギー反応の心配なくご利用できます。
部分矯正のメリット
部分矯正は、前歯のような見える部分を短期間でリーズナブルに矯正できることが多いのが特徴です。動かさない部分と動かす部分がハッキリと分かれているので、難しい治療法です。
期間・費用を抑えやすい
部分矯正で適応となる症例は、不正咬合の中でも比較的軽いことが多く、矯正治療を行うにしても、装置の大きさが小さかったり歯を動かす距離が短かったりします。そのため、全体的に矯正治療を行うときよりも、治療費と矯正期間の軽減を期待できます。
痛みや違和感を覚えにくい
歯列全体の矯正治療は、歯を動かす距離が短いことが多く、痛みが比較的少ないです。また、矯正装置も歯列の一部分にだけ取り付けており、全体矯正に比べると小さい装置であるため、違和感も軽減されるでしょう。
抜歯の可能性が低い矯正治療
部分矯正が適応となる症例は、軽い不正咬合であることが多いので、抜歯して歯が移動するスペースを作る必要があまりありません。移動するためのスペースが必要な場合でも、隣接する歯の接着面を薄く削るだけで抜歯には至らないことが多いです。
部分矯正のデメリット
部分矯正は、歯列のちょっとした凹凸や隙間程度であれば適用できますが、重度の不正咬合である場合や骨格に問題がある場合では、治療できません。
適応する症例が限定的
部分矯正が適応できる症例は、奥歯の咬合に異常がなく、矯正したいところが部分的にある場合のみです。奥歯の噛み合わせに問題があるのに、前歯の歯列だけ矯正すると、他の不正咬合を引き起こす可能性があります。全体的に歯列や咬合に問題がある場合や、部分矯正行っても解決しないことが予想される場合は、全体矯正をご提案いたします。
根本的な
解決にならないこともある
部分矯正は、歯列の一部分の実を矯正する治療法であるため、出っ歯や受け口のように、骨格に問題がある場合では根本的な解決には至りません。部分矯正によって前歯の並びは綺麗になっても、上顎や下顎が前方に出ている感じが、完全に消える可能性は低いです。
歯を削ることもある
部分矯正で抜歯することはあまりない反面、歯を0.2mm~0.3mm程度削ることがあります。歯に影響のない程度に削ることを心掛けておりますが、元々エナメル質が薄い方などは、歯がしみやすくなることもあります。そのため、治療の際には歯科医師とよく話し合って、どのような治療法を行うか決めましょう。